ご存じの方も多いかと思いますが、
故・松田優作主演で映画化された「人間の証明(1977年)」。
それを執筆し、ベストセラー作家となったあの森村誠一さん(1933年生)は、
実はなんと!大のガラスペン愛用家です。
諸説によれば年間約600本を消費し、
そのペンが廃盤になることを聞きつけると1度に2万本も特注。
使用し続けた結果、残り8000本は銀行の貸金庫に保管されたといいます。
ナカナカです。
その彼が常に口にしてる言葉に
「作家になる事よりも作家であり続ける方がよほど難しい」
興味深いです。
どんな職業についても気力と体力がなくては持続できないと言っているように思えます。
執筆にあたってのジンクスはないと言い切る彼をサポートし続けたものが、
もしガラスペンであったとしたなら、それを取り扱う仕事をしている我々スタッフは
自信と誇りを感じずにはいられません。
※ただ、そのガラスペンがどのようなものか知る由もないのですが、
当店は90年の歴史を持つ老舗の文具店。
昭和初期からのガラスペンを保管し続けているものがあります。
ご紹介させてください。
当時の物は、今のペンと違ってペン先だけがガラスで軸は竹製という
簡素なペンでした。
最近のガラスで一本化された豪華なペンとは比較にもなりませんが、
負けてないのは驚きの細工。
ペン先が付け替えれるというだけでなく、
一本の軸で金ペン、ガラスペンが使い分けれるのです。
さらにペン先が水晶だけあってそのお値段は唸るほどの価値となっています。
そんな時を超えてきたお宝ガラスペンや
世界各国を歩き収集してきたペン、
さらに今年97歳となられる京都の管清風さんのガラスペンを含め
展示しているコーナーでは
連日来店される文具ファンを虜にし、癒やしの場となっております。